皆さんこんにちは!おこげです。
たまには毛筆を書いていますか?
今日は複数の文字を書いた際に良くある「見栄えの悪さ」例えば、半紙に4字以上書くようなケースが有ると思いますが、書きあがりを見た時に「あれ?なんか全体的にバランスがおかしい?」「字が大きくなってしまう」「上下左右の字がぶつかりあって上手く収まらない」などという事はありませんか?それらを改善する為の手がかりとなることができれば幸いです。
【布置(ふち)】
布置とは、あらゆる物の配置のことを指す言葉です。書道では「字配り」という表現が適切かと思います。読んで字の如く、それぞれの字の配置について指す言葉ですが、言い換えると文字間の間隔でもあります。つまり行間や上下間のスペースの事ですね。右の作品をご覧ください。例え一字一字が大変すばらしいものであっても、文字の間隔がきちんとそろっていないとせっかくの良い字が台無しになってしまいます。これを揃える事が作品の見栄えにとってとても重要な要素になる訳です。
【文字間を揃える】
一部当てはまらない場合もありますが、漢字を書く場合の多くは各文字の上下左右をほぼ等間隔にする事が基本となります。右図作品に赤で線を引いていますが、「碁盤の目」があるイメージで規則正しく配置することが見栄えとしては最も望ましく、これが最大の課題となる訳です。またそれぞれの中心がずれないように気を付けましょう。しかし、基準や参考ともなるはずの枠も何もない真っ白な紙の上でどのようにして「字配り」を決めるのでしょうか?その方法をいくつかご紹介したいと思います。
【文字間を揃える方法】
[方法1:半紙を折る]※動画で実践していますので、ご覧ください!
この方法は最もオーソドックスで一般的です。また、各書道教室でも文字間を揃える為の感覚をつかむための手法として取り入れられているようです。手順例として4文字書く場合についてですが、①~⑤の手順となります。
①名前等を書くスペース(向かって左約2~3㎝メートル程度)を縦に折ります。
②名前等書くスペースを除いた部分を縦に半分に折ります。(全体左右の中心)
③半分に折ったものをさらに半分に折ります。(文字の左右中心線)
④上下半分に折ります。(全体上下の中心)
⑤上下半分に折ったところから更に上下半分に折ります。(文字の上下中心)
これで、全体と文字の「中心線」及び各文字を書く為の「枠」が完成しました。半紙に折り目が付いていますが、これが「基準となる線」の役割を果たします。
[方法2:枠をトレース]
この方法は半紙等の紙を折ることなく、文字間の間隔や文字のスペースを目視で認識する方法です。半紙を折る方法に対し、手間も省けて折り目も尽きませんが小細工として見る人も少なからずいらっしゃるようで、あまり良い印象を受け無いというのが正直なところでしょうか。手順はとても簡単で、四角等のマス目(罫線)の入った下敷き等を半紙(紙)の下に敷く(使用する)だけです。
文字間の感覚を養うための方法について例を交えて紹介しましたが、最終的にはこれらのツールに頼ることなく文字間隔を整えられる様になる事が目標となります。そのためには、とにかくできるだけ多く沢山の文字を書いて感覚をつかんでいく必要があります。何かしらのタイミングで書く事こそが重要という事ですね。
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