今日は漢字から離れて、筆について書いていきたいと思います。
筆の起源ですが一説によると、中国の秦時代に蒙恬(モウテン又はモンテン)が初めて筆(兎の毛を用いたもの)を作ったとされていますが、それ以前の戦国時代の遺跡から兎毛を使った筆が発見されてもいるようです。起源について正確な事は分かりませんが、その後、筆に使用する毛の種類や筆のバリエーションがどんどん増え、改良されて現在に至ります。
筆は、書道用具の中でも「文房四宝」と言われる程、大切な器具の一つで、最も書に影響を与える道具です。どんなに価値の高い筆を使ったとしても、自分に合わない場合は、その性能を活かせません。つまり、自分に合った筆を使う事が最も重要なのです。筆は鋒の材質によって紙に着けた時の半力や書き味(線の質感)、表現等に違いがありますので、その違いを簡単に説明します。
筆の材質ですが、一般的に使われているものは、山羊、イタチ、馬、鹿等の動物の毛です。(それ以外にも竹・草・木等を使ったものもあります。)安価なものは鋒が人工物(ナイロン等)でできているものもあります。同じ動物でも部位によって毛質に違いがある為、この特性を利用して筆を作ります。大きな種別としては柔毛筆、剛毛筆、兼毫筆の3つに区別することが出来ます。
【柔毛筆】
山羊の毛(柔らかい部分)を使用したものが代表的で、筆としての性能は良いが、使うに当たっては相当な熟練が必要。
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【剛毛筆】
馬等の硬めの毛を使用したものが代表的で、腰が強いため、初心者にも使いやすい。部位的に硬い毛質が使用されるため、書き方によっては荒々しく、かすれやすい(躍動感のある)字等の表現をしやすい。
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【兼毫筆】
柔・剛の毛を適度に組み合わせて作ったもので、程よい柔らかさでとても使い易くどの書体でも難なく書くことができる、オールマイティーな筆。初心者から中・上級者まで幅広い範囲で使われている。
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【熊野筆】
広島県安芸郡熊野町で生産されている有名な筆。用途によってサイズや鋒の種類は多岐に亘る。穂先が良い為、太筆でもある程度小さい(名前書き等)文字も繊細に書くことができる。非常に扱い易く重宝する。
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【筆(鋒)の各部名称】
鋒の材質によって異なる特徴を書に活かす為、または求める作風によって筆が使い分けられています。それぞれの筆の特徴を理解した上で、使用・保管するに当たり、呼ばれている鋒(または穂)の各部の一般的な名称を示しましたので、参考にして下さい。(一般的とは、使用上の注意等の資料に記載されているものを言います。)
これらの情報を踏まえて、筆選びのポイントに移りたいと思います。
【筆選びのポイント】
筆を選ぶ際のポイントを一般的な(中学生~趣味)範囲に絞って書いていきます。何を買ったら良いのか分らない方は、是非参考にしてみて下さい。
【筆のサイズ】
半紙に1字程度又は書初めの場合は1号サイズ。半紙に2~6字程度を書く場合は三~五号サイズで問題ないと思います。穂先(ほさき)と命毛(いのちげ)が良ければ、筆が太くてもある程度小さい字(作品横の名前等)まで書けるので問題ありません。握り部分は細めになっている物の方が持ちやすく、しっくりくると思います。
【鋒の材質】
兼毫筆 (材質はイタチ、馬、山羊等の一般的に広く知られているもの)か熊野筆(イタチ等)で、「程よい硬さ」のものが良く、穂の長さは一般的な中鋒で良いと思います。メーカーによっては、画像「筆の情報」に示した様に、それぞれの筆のサイズ、材料、何に使えるか等が表示されているものも有りますので、非常に便利です。(「筆の情報」画像は株式会社あかしや製の筆に表示されているものです。とても分かりやすくて筆選びの参考になりました。)
※「程よい硬さ」は参考ですので、人によっては「程よくない」事もあります。
【鋒の形】
固めてあるものについては穂先と命毛を良く見て、綺麗にまとまっていてバサバサしておらず毛の一本一本の先端を目視で見れる範囲で、尖っている(カットされていない)事を確認して下さい。鋒全体の三角錐が綺麗に整っていて、出来るだけくせ毛が無いものを選ぶと良いです。(羊毛が混ざっている場合は多少ウネウネっと湾曲しているものが見られる場合があります。)
鋒が固まっておらず、筆に触れるものについては、毛に癖(縮れ等)がないかチェックし、穂先を平らにした時、先端がほぼ一直線に揃う事と、 毛先が細くなって半透明に見え光を反射する部分(水毛)が長いものを選ぶと良いと思います。つまり、筆は穂先と命毛がとても重要なのです。
価格帯としては、2,000~3,000円位のものが趣味の書道としては品質も良くお手頃だと思います。(それなりの価格ですね。)個人的には、少々良いお値段しますが「熊野筆」が断然おすすめです。
現在は品質も向上しておりそれぞれの筆の個体差も見られないため、チェック項目はあくまで参考としていただければ幸いです。
筆も手入れの仕方によって寿命が変わりますので、気をつけましょう。
次回は、使い方と保管について書いていきたいと思います。
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