皆様はじめまして、おこげです。
記念すべき第一回目は、基本点画について書いていきたいと思います。漢字は点や横棒、縦棒等で構成されていますが、その一つ一つを点画と呼びます。基本点画は漢字だけではなく文字全体に存在するものなので、とても重要な要素なのです。お子さんの命名書き、ご自身で書いてみたいと思いませんか?
今回の漢字は「永」(エイ)です。
【漢字の成り立ち】
象形文字で、水流が細く支流に分かれてどこまでもなが~くのびるさまを描いたものだそうです。水という漢字に似ている理由がなんとなく分りました。
【漢字の意味】
意味は、曲がりながらどこまでものび続くさま、どこまでものびる。というもので、主に時間の経過を表現する場合に用います。
【読み方】
読み方:訓「なが」/音「エイ」
【名付け読み】
名付け:つね・とお・なが・ながし・のぶ・のり・はるか・ひさ・ひさし・ひらえい・え等の読み方で使われている様です。
【名付け例】
男子:永進(えいしん)、永太(えいた)、永人(えいと)等
女子:永利子(えりこ)、奈菜永(ななえ)、永梨(えり)等
【画数】
新字体:=5画
永を使った言葉には永遠、永久、永劫等があり、どれも果てしない印象を受けますが、現実的に生き物には寿命があって永遠に生きるという事は有り得ません。それは人類も同じ事ですね。永遠に生きる事ができないので後世に自分達の何かを託す為に、文字という形で様々な物にそれらを記録してきました。私も後世にきちんと伝えるために自分の字で書類を残しておきたいと思います。(遺言状など。)
基本点画とは、漢字を構成している点や横棒縦棒の事だと冒頭で述べました。「1.基本点画」に色をつけて示します。
基本点画はほぼ全ての漢字に使われているもので、
赤の「点(側・ソク)」、青の「横画(勒・ロク)」、緑の「縦画(努・ド)」、黄の「はね(躍・テキ)」、桃の「はね上げ(策・サク)」、茶の「左はらい(掠・リャク)」、灰の「左はらい(啄・タク)」、紫の「右はらい(磔・タク)」。合計すると八個あり、これらの基本点画が「永」という漢字に全て含まれている事に因んで、「永字八法」(又は永字六法とも)と呼ばれています。この「永字八法」は漢字を書く際の使用頻度が最も高い基本的な点画となっています。点画は毛筆・硬筆又は漢字以外の文字を綺麗に見せるために書く上で最も重要な要素で、文字を綺麗に書く為にはまず、これらの基本点画をしっかりと書けるようになる事が必要不可欠です。「永」を練習することで、八つの基本点画を練習できるという事なのです。
あくまで私の個人的な意見ですが、文字を綺麗に見せるための重要なポイントを3つ挙げます。
1. 点画をバランス(長い短い等)良く書く(永は「1.基本点画の通り」)
2. 点画の始めと終わりの処理(入り方やとめ・はね・はらい)をしっかりと行い、筆運びを上手に行う。「2.筆運び」に示しますが、赤ーは筆の動き、赤○はとめ、黄線ははねを示します。実際に書いてみましたので、筆づかいの一例として、こちらをご覧ください。→ https://youtu.be/89lYEOuXcMU
ちなみに、私が書いた「永」は縦画(努)がまっすぐになっていますが、「2.筆運び」の縦線に示した通り、若干右にしならせて、はねの少し前で左に戻し(緩やかなS字のイメージ)、はねを少し強めにすると、もっと良い字になると思います。昔、そのように教わった気がします。
3.漢字(文字)一文字の全体をバランス良く書くという事です。「3.バランス」に示しましたが、永は字全体が赤い六角形の中に納まるようにし、縦の青中心線に字の中心が来るようにし、ほぼ左右が対象となるようにします。はね上げは上下の青中心線辺りから入るようにし、左はらいは六角の角から中心に向かう橙線の角度で引くと、文字全体のバランスが取れると思います。
これらのポイントが押さえられていれば文字は
綺麗に見えます。上記の他にもポイントはありますが、それは別の機会にお話ししたいと思います。
そして、最も重要な事は「練習する」(漢字を書きまくる)ことです。文字は書いた分だけ上達します。苦手な漢字も書いていくうちにどんどん綺麗に書けるようになっていきます。
ですから、3つのポイントを意識してとにかく練習しましょう。
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